今回この記事では、18歳でバセドウ病を発症後、25歳で甲状腺全摘手術をして、現在30歳までの身体の状態をまとめてご紹介します。
私の経験が参考になれば幸いです。
18歳で発症
幼少期から本当に体が弱くて大人になっても病弱体質だったため、良く喘息で入院したりしてました。
たまたま風邪で内科に行った時に、脈が早く首が腫れてるから
一度、甲状腺の専門の病院で診てもらうようにと紹介状を出されました
紹介された甲状腺専門の病院で採血してもらってエコーで撮影をしました。
そして、診断されたのが「バセドウ病」でした。
最初の治療法は、飲み薬
まずは、一番初めの治療法として薬でコントロールすることになりました。
メルカゾールとヨウ化カリウムという薬を飲み始めました。
ですが、なかなかコントロールがうまく出来なくて、良くなったと思ってもまたすぐに悪くなったりを繰り返していました。
当時は、喫煙してたのもあって喘息の発作もよく起こしていました。
25歳で手術することに
薬での治療がなかなかうまくいかず、バセドウ病のホルモンが安定してない状態で妊娠しました。
心拍は確認できましたが、初期に流産をしてしまいました。
妊娠が継続できても甲状腺のホルモンが安定してないと、赤ちゃんへの影響も沢山あります。
「将来子供を持ちたいなら、手術も考えた方がいいかもしれない」と医者からアドバイスがありました。
甲状腺の全摘手術をすると、
一生ホルモン剤を飲み続けないといけなくなります。
それだけではなく沢山の後遺症やリスクもあります。
• 術中出血
• 術後出血
• 声帯麻痺
• 高い声がでにくい
• 術後甲状腺機能低下症
• 術後副甲状腺機能低下症
•ほかにも、リンパ周辺を切除することでたくさんのリスクが発生する
引用元:お茶の水甲状腺クリニック
このリスクを承知の上で、手術をするかしないか決めてくださいと同意書を渡されました。
まだ25歳という年齢だったので、とても迷いました。
痛いのは嫌だし、全身麻酔で体の臓器を摘出なんて怖すぎる。
でも、自分の子供が欲しいって気持ちが一番だったので、手術を受けることを決意しました。
手術を受ける前にしたこと。
術前検査
全身麻酔をするので、胸部のレントゲン写真、心電図、血液検査、尿検査、呼吸機能検査を基礎的な検査として術前に行いました。
それで、全身の状態が確認できれば問題なく受けれるといわれました。
甲状腺の血流を抑える
甲状腺の血流を抑えて手術中の出血量を少なくするこために、「ヨード剤」を内服しました。
期間は、手術前から役1ヶ月程度ヨード剤を内服しました。
甲状腺ホルモンを十分に抑制することと手術による出血のリスクが減ると医者から言われました。
味はイソジンのうがい薬のような感じで美味しくないし、飲んだ後胃が気持ち悪くなる感じがありました。
手術当日
いよいよ手術日。前日から絶食をしていて、当日から飲み物もダメでした。
不安感があり、過呼吸になってしまいました。
手術予定は、「2時間半から3時間の予定」でしたが実際かかったのは「6時間」でした。
「副甲状腺も残せた状態で無事手術も成功しました」って先生の声が聞けたときは、とても安心しました。
麻酔から目が覚めて直後は、とにかく暑くて身体の痛みもすごくて、喉の渇きがすごくてつらかったです。
今日一日は、水飲んじゃダメって言われたのが本気で辛かったです。
手術後の状態
こんな状態でした。
後遺症で低カルシウム状態に
私の手術の後遺症として出たのが、「テタニー症状」という、低カルシウム状態になって全身が痺れて動かせなくなるという症状でした。
点滴でカルシウム剤を入れたり、ビタミンDとカルシウムの粉薬をしばらく服用していました。
カラオケで高音キーが歌えなくなる
普段しゃべる声には、何も影響がありませんでしたが、大きい声を出すことが大変でした。
カラオケがとても好きだったので、とてもショックでしたが、中には全く声が出せなくなる後遺症もリスクとしてあるので、このくらいで済んでよかったという気持ちの方が大きかったです。
入院期間
入院期間は、1週間の予定でした。
しかし、低カルシウム状態になってしまったので伸びて3週間入院しました。
手術後どうなったか
2017年の25歳の時に手術を受けてから5年経ち今は、30歳になりました。
まず、手術を受けてよかったことを書きます。
- とても身体が楽になりました。
- 手術後は、心臓の音がゆっくりになりました。
- あとは、甲状腺が腫れて首が圧迫されていましたが、手術後は首元がすっきり細くなりました。
- 首の圧迫がなくなったおかげで、いびきもなくなりました。
そして、一番ありがたいのが、今はとても元気いっぱいです!
手術後1年くらいは、今まで亢進状態だった身体が手術をしたことで真逆の状態になり、うまくバランス取るのに時間がかかってあとメンタルも不安定になってしまいました。
しかし、チラージンをうまく調整しながら服用して今は、甲状腺のホルモンもとても安定しています。
時間がたち、身体の状態に慣れたことで不安定だったメンタルも落ち着きました。
低カルシウム状態に関しては、今現在は、カルフィーナというビタミンDの薬だけ内服しています。
血液検査で半年に1回は、しっかりカルシウムの数値も念のため調べて貰っています。
カルシウムの数値が低くなってた場合は、ビタミンDと併せて、カルシウム剤も一緒に服用してました。
今現在は安定してるのでカルシウム剤はもう飲んでません。
29歳で出産
妊娠するまで時間はかかりましたが、無事29歳で出産することができました。
妊娠中は、甲状腺ホルモンが不安定になったりもありましたが、妊娠中は念のため、毎月血液検査をしてしっかりチェックしました。
手術直後から、チラージン100を飲んでいましたが、妊娠してから85まで減りました。
今回、「流産せずに妊娠がきちんと継続できたのも手術して身体が安定してる」おかげだねと医者に言われました。
産後は、通院の頻度は3ヵ月に1回になり、今現在は半年に1回の頻度です。
手術をして変わったこと
手術をしてしばらくは、カラオケで高音が出せなくなったりすることもありましたが、今現在は、普通に歌えるようになりました。
心配だった手術の傷跡も、跡が残らず綺麗になりました。
じっくり見ないとわからないレベルで薄くなっています。
後遺症として、
・低カルシウム状態
・高音のキーが出せない
・手術直後は、心と体のバランスを崩して不調
の3つがありましたが、今が現在はすべて落ち着いている状況です。
最後にまとめ
私的には、手術を受けてよかったと思っています。
一生死ぬまでチラージンを飲んでホルモンを補充しないといけないので薬の飲み忘れだけは気をつけてます。
あと、チラージンは、貧血になった時の鉄剤との相性が悪いのでそこも気を付けないといけません。
手術を受けたのをきっかけにタバコも辞めれたので喘息の発作も起こる頻度がかなり減りました。
「タバコは百害あって一利なし」でした。
特にバセドウ病は、喫煙すると眼球が飛び出してしまったりのリスクもあるので本当に禁煙すべきだなと思いました。
こうして元気に健康な毎日を送れていること、無事に妊娠・出産ができて、今「子育て」をすることができること。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
日々、健康のありがたみを感じます。
簡単にまとめた記事ですが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
これから手術を受ける方の参考になると幸いです。
(※あくまで個人的な意見なので手術を推奨してるわけではありませんのでご理解ください。)